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清き流れに　戸地川の自然を守る住民運動の軌跡
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任意団体を結成するに至ったのである。 　　補足として、この年平成十二年六月二十七日に、 「大佐渡採石」名で「戸地戸中の皆様」との文章が配布され、 その内容は「六月十二日に岩石採取計画の認可を頂きました」とあり、 行政は常に住民の方を見ていない事を実感しましたが、 しかし、百パーセント敗北とは思わなかった。 　　それは、去る六月八日から九日に戸地サブセンターで行われた 「自然保護団体との懇談会」で新潟大学教授の立石先生、 自然保護団体佐渡事務局長の福島徹夫氏、三浦啓作氏、 両津の塚本健二氏等を迎えて部落民三十数名の出席を得たことで、 最後の詰めをする決意を新たにしていたからである。 　　さらに、十月一八日坂東法律事務所を訪問、 「魂は売り渡せず」の先生の心にふれ、一層の決意を深めることになる。 翌日、坂東先生が採石場を訪れ、以後先生の指導を仰ぎながら、 また多くの諸先生方の支援が加わり、 より強力な住民運動を継続することができた。 　　その後、「戸地川の自然を守る会」と共に住民運動を展開しながら、 平成十五年の苦渋の決断「五年間の同意」に至ったのであるが、 この決断以外に一日も早い決着と最小限の被害に止める方法は、 繰り返し行った四者会談の場には無かったのである。 　　かくして、平成二十年八月二十八日業者の採石廃止届によって終結した。 行政との第一回会談で当時の町長が、 「採石をやることにより部落の発展につながるから 　　採石業者と仲良く三十年も四十年も続けて仕事をさせてやってくれ」との 発端を考えると十四年の歳月を要したが、 住民運動は苦しくもあったが正に勝利した、と思っている。 　　改めて、ご理解とご支援を賜りました各位に 衷心より熱くお礼を申し上げます。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　了 　　　　　　　　　平成二十一年一月吉日

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