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清き流れに　戸地川の自然を守る住民運動の軌跡
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終わりに 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　山本聡美 　　長い回想録を読み終えて、 あんなこともあった、こんなこともしたのかと、自分たちの活動をふり返り、 抗議文や質問状、チラシ広告、とっぴな考えや稚拙な文章等を読み返して、 改めて、冷や汗のでるような思いがしています。 　　いったん認可の下りてしまった採石事業に私たちが異を唱えるということは、 いったいどういう事なのか？ 　　まさに恐れを知らぬ、なにも知らなかったからこそ、 できたことなのかも知れません。 戸地川を守らぬばという思いが、いつの間にか「ひとつ」になっていました。 　　いきなりの協定書の変更に、みんなで集まり、怒りをぶつけ合ったこと、 矢柄での驚きと怒り、シンポジウム、三千名の署名集め・・。 　　再延長が決まれり、 新たな五年間を受け入れなければいけないと知った時の絶望的な落胆。 　　仲間がいたからこそ、乗り越えて、 次のステップに進むことが出来たと思います。 　　そんな運動の中で得たものは、たくさんあります。 まず、四季折々の戸地川再発見。 大清水（おおしょうず）の湧き水の透き通るような美しさ、 水の大切さ、ありがたさ。 戸地に生まれ育ったことに感謝をし、 ふるさとを愛するこころをあらためて思い起こす事が出来たこと。 自然の偉大さ、大切さをあらためて気づかされたこと。 　　そして何よりも、大勢の、心をひとつにする仲間が出来たこと。 私自身にとっても多くを学んだ運動でもありました。 　　そんな私たちが、皆様から共感をいただけるような運動が出来たとすれば、 それは皆様の、根気強い、広い心の応援があったからに他なりません。 　　最後に、この回想録をまとめ上げた藤下保の、記憶力と筆力、 どんな困難な局面にも、常に勇気を忘れずに支え合った仲間たち、 　　また、戸地川の自然を守る会を応援してくださった すべての皆様に、敬意を表してお礼の言葉に代えたいと思います。 　　本当に、ありがとうございました。

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